
セレック治療の流れ 保険適用される?値段は?
セレック治療は、短期間で詰め物や被せ物を作製できる歯科治療です。
従来の治療と異なり、デジタル技術を使って、院内で詰め物や被せ物を入れるための全ての過程を行えるのが特徴です。
この記事では、セレック治療の具体的な流れ、費用、保険適用の有無について詳しく解説します。
目次
■セレック治療とは?
◎セレック治療の特徴
セレック治療とは、スキャナーと、セラミックを加工するための機器を用いて、詰め物や被せ物をその場で作製する治療法です。
スキャナーで歯型をデジタルデータとして取得し、コンピュータ上で設計を行い、そのデータをもとにセラミック素材を加工します。
これにより、従来必要だった印象採取や技工所での作業が省略され、治療が短時間で完了できます。
◎どのくらいの時間がかかる?
従来の治療では、歯型を取るために型取りを行い、その型自体を技工所に送り詰め物や被せ物を作製していました。
これには型の受け取りなども含めて通常1週間程度の時間が必要でした。
一方セレック治療では、院内で作製が完了するため、スキャンから装着まで、最短当日に完了する場合もあります。
また、印象採得のための材料を使わないため、嘔吐反射が強い方でも治療を受けやすくなっています。
■セレック治療の流れ
◎1.カウンセリング
歯科医師が口腔内の状態を診察し、セレック治療が適しているかを確認します。
歯の状態のチェックなど基本的な検査を行い、治療計画を立てます。
患者さんの要望や希望ついても、この段階で話し合います。
◎2.歯の切削
詰め物や被せ物を装着するために、患部の歯を削ります。
削る範囲は、詰め物や被せ物の種類や歯の状態によって異なります。
この段階で歯の形状を整え、スキャンの準備をします。
◎3.口腔内スキャン
専用のスキャナーを使用して口腔内をスキャンします。
従来の型取り材を使用する必要はなく、スキャンデータは瞬時にコンピュータに送信されます。
◎4.設計と作製
スキャンデータをもとに、コンピュータ上で詰め物や被せ物のデザインを行います。
歯科医師または歯科技工士が患者さんの噛み合わせなどを考慮しながら設計を進めます。
設計が完了したら、セラミックブロックを削り出し、詰め物や被せ物を作製します。
◎5.装着と調整
完成した詰め物や被せ物を装着します。
装着後、噛み合わせや適合具合を確認し、必要に応じて調整を行います。
最終的に接着剤で固定し、治療が終了します。
■セレック治療の費用と保険適用について
◎ 自費診療の場合の目安
セレック治療の費用は、詰め物(セレックインレー)で 1本40,000円~60,000円、被せ物(セレッククラウン)で 1本50,000円~80,000円 が一般的な目安です。
◎ 保険診療の場合の目安
3割負担の場合、治療部位や患者さんの状態によって異なりますが、約9,000円 程度がおおよその目安となります。
◎ 保険適用の条件
セレック治療は、使用する素材や治療する歯の部位によって、保険適用になる場合と、適用外となる場合があります。
基本的には小臼歯部までなら保険で白い歯を入れられます。
大臼歯部は細かく難しい条件がありますので、歯科医院で確認してもらいましょう。
使える材料は自費治療とは異なりますが、金属を使わないため金属アレルギーの方でも保険で治療が受けられる可能性があるのが良い点です。
【セレック治療は時間や価格などの負担が少ない治療】
セレック治療は、デジタル技術を使った治療法で、従来の方法に比べて短期間で詰め物や被せ物が作れます。
型取りの不快感もないため、多くの患者さんにメリットがあるといえるでしょう。
費用は場所によって保険適用が可能なケースもあるため、治療前に歯科医師としっかり相談することが重要です。